私流友だちのつくり方—The View From 80’s【6】

二拠点居住のための引っ越し先・横浜のマンションの新しい環境は、申し分ありませんでした。

唯一の不安は近くに知人・友人がいないこと。

ところが、意外なことにマンション内で自然にお友達ができ始めたのです。

 

友だち第1号

マンションに引っ越した当日、下の階の住人という方が訪ねてきました。

その方のお住まいのテレビにノイズが入り、もしかして上階の我が家でテレビをつないだ影響ではないかしらと問い合わせにいらっしゃったのです。

このことがきっかけでお話をしてみると、同い年であることが判明。

結論はあちらのテレビの問題であることが判明し、「お詫びに、お茶にお越しください」というお誘いを受けました。

以来、何かちょっとしたものをお届けしたりされたりの仲になりました。

 

友だち第2号

当初空き物件待ちで賃貸に入居していた頃、高層階の我が家の前の廊下から、海で打ち上がる花火がよく見えました。

1人で花火を見ていたら、花火が終わった頃に下の階の住人が見物に。

「この後、船のパレードがあるから見ていらしたらどうですか?」ということになり、 2人でパレードを見物。

おしゃべりしていたら、その方も建築士であることが判明しました。

以来、仕事をお願いすることも。

また仕事の傍ら、リンパの流れを良くする治療もやっておられるので、月2回ほど治療にも通っています。

私が阿蘇にいる間は、お花の水やりまでお願いしています 。

親子ほどの年齢差ですがギャップは全く感じず、よくおしゃべりを楽しんでいます。

 

友だち第3号

お隣さんと初めて会ったのは、引っ越してから半年近く経ってからのことでした。

何度か挨拶に行きましたが、いつもお留守だったのです 。

エレベーターホールで声をかけ、立ち話が長くなったので、ここでも後日我が家へお茶にお誘いすることになりました 。

お隣さんは私より8歳年上で、脊髄の手術をされた関係上、杖をついておられます 。

夫は施設入所で、ご自身は一人暮らし。

週3回のリハビリ以外、友だちと話すことがないというのです。

80歳過ぎると、なかなか昔の友だちと頻繁に会えなくなります。

そこで、 月1回おしゃべりをするため、いろいろなイベントを考えてはお誘いしています。

我が家には来てくださいますが、「家が片付いていないから」という理由で、まだお茶に呼ばれたことはありません。

それでも、同じマンションで交流できることが嬉しいですね。

 

友だち第4号

マンションの理事会で顔見知りになり、時々街や エレベーターホールでお会いすると立ち話をしていた方。

聞いてみると、やはり同い年でした。

お稲荷さんを届けてくださったことをきっかけに、親しいお付き合いが始まりました。

我が家へお茶にお呼びしたら、「以前この部屋に住んでいた方と仲良しだったので、とても懐かしい」と言ってくださいました。

ある時、その方にお借りしたイギリスの週刊誌をお返しに行きましたら 、「どうぞお茶でも」と招き入れてくださいました 。

中に入ってびっくり! 素晴らしい英国風のインテリアです。

突然伺ったのにお部屋はピカピカ。私だったらテーブルの上がごちゃごちゃで、とてもいきなりお招きはできません!

お話によると、若い時にご両親とイギリスで過ごされたそうです。成人してからは仕事で長くロンドンに住まわれたとか。

そうそう、 ヨーロッパの人って、いきなりお住まいを訪ねてもいつもきれいにされています。

若い時代にイギリスで暮らして、そんな習慣となったのでしょう。

そういえば、この私めも若い頃は海外で暮らしたのだけど身に付きませんでした!

 

お友達をつくる魔法の言葉

そんなこんなで、同じマンションに4人もステキなお友だちがいます。

新しいお友達をつくるための魔法の言葉は、「お茶にいらっしゃいませんか?」。

1部屋でもいいから、いつでもお友達を呼べる部屋を設けておくことは、高齢期も社会とのつながりを持つためにとても大切なことだと感じています。

そのことをシニアサービス関係の友だちに話したら、 「吉田さん 、私の会の会員さん向けにセミナーをして!」と頼まれました。

来月8月には、「友達のつくり方」というお話をすることになりました! めでたし、めでたし!

ケアリングデザインの「八潮のシニアリノベーション」事例。玄関に入ってすぐに和室が設けてあります。こんなお部屋があれば、お客様も気軽にお招きできますね。

 

八潮のシニアリノベーション見学会レポート

 

二拠点居住の横浜のマンション—The View From 80’s【5】

 

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