ケアリングデザインが2018年に訪れたフィンランドとノルウェーのシニア施設のホスピタルアートをご紹介します。訪れたどのシニア施設でも、自然なかたちでアート作品が取り入れられていたのが印象的でした。
フィンランドのオンネランポルクは、ラハティ市の中心地から1㎞圏内に、2014年に竣工したナーシングホームです。中央の吹き抜けをぐるりと囲むようにある130mの長廊下は、入居者の室内運動のためにも用いており、途中に休憩スペースを設けて入居者同士の交流の場としても利用されています。アート作品は、この長い廊下沿いの休憩スペースや共用部に飾られています。
こちらは廊下沿いの休憩スペース。入居者が若い頃に人気だったスポーツ選手の写真だそうです。
当時のヒーローの写真を目にすることで、昔の思い出を喚起させる仕掛につながっています。共用部の壁面をダイナミックに活用していますね。
フィットネスルームには、遊園地などの子ども時代の思い出の場所の写真。
こちらは手触り感のある毛糸玉のオブジェ作品。これも廊下に飾られていました。
フロアごとに、展示作品のテイストは異なっていました。こちらは風景画です。
運動場にもなっている長い廊下にアート作品を飾ることで、現在位置を示し、休憩のタイミングにもつながっているのでしょう。
その他の北欧ホスピタルアート記事は以下からご覧ください。