建物のリフォーム適齢期【50代リフォーム:85】

住まいの快適性を保つためにはメンテナンスが欠かせません。

早めに手を打てばあまり大ごとにならずに済むものが、放っておいたために全面的な大修理になってしまうことがままあります。小さな現象を見落とさずに対処する姿勢が望まれます。以下の「こんな症状が現れたら素早く対応」例をもとに、ご自分の住まいに関して確認してみてください。

専門業者に補修を依頼するときは、いくつかをまとめて頼む方がずっと経済的ですし、業者もやりやすいというものです。

特に足場を組まないとできない工事は時間も費用もかかりますのでまとめて補修工事を行います。足場が必要な工事には、次のようなものがあります。

  • 屋根材、樋、軒裏などの取り替えや塗装
  • 2階以上のサッシの取り替え
  • 面格子やシャッターなどの取り付け
  • 高い位置の換気扇の取り付けや取り替え
  • 電気関係:アンテナ
  • 電気関係:外廻りの照明の増設   など

床材の取り替えと同時に行える工事としては、1階であれば、床下の点検、補修(土台、白アリ防除など)、断熱材の施工、配管の入れ替えなどができます。また、集中荷重のかかるピアノや本棚などの床補強、2階であれば階下の天井照明の位置替えも可能です。

壁紙を貼り替えるときには、電気配線の位置の変更や増設、断熱材の施工なども必要に応じて計画するとよいでしょう。露出配管(線)は、できれば避けたいもの。壁紙の下地をはがしたり、切り込んだりする工事は、壁紙の貼り替えをするときがチャンスです。

50代こそリフォーム適齢期

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【こんな症状が現れたら素早く対応】


建築本体

  • 晴れているのに基礎のクンクリートが濡れている
    →土台の腐食、外壁のひび割れ、コーキングの傷み、外壁内部の結露の可能性
  • 雨漏りで天井や壁にしみができる
    →瓦のずれ・割れ・鉄板のゆるみなどの屋根瓦材の損傷、外壁の損傷、シーリング不良などの疑い。
  • 建具の開閉がしにくい
    →土台、柱や梁、筋交いなどの変形の可能性。
  • 初夏に羽アリがいる
    →土台に白アリがいる可能性。
  • 床がたわんだり、きしんだりする
    →土台や床組みの腐食、白アリの疑い。専門業者に連絡。
  • 床の上に置いたボールが転がる
    →基礎の亀裂、地盤の不同沈下などの可能性。専門業者に連絡。

設  備

  • 急に水道料金が高くなった
    →水漏れの疑い。水道局に点検を要請。
  • 使用器具は増えていないのにブレーカーがよく落ちる
    →配線トラブル等の可能性。直ちに電気工事店か電力会社に点検を依頼。
  • 漏電遮断機が作動した
    →漏電の疑い。直ちに電気工事店か電力会社に点検を依頼。

外  構

  • 門や塀が傾いている
    →基礎部分に問題がある可能性。

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©Nobuyuki Yoshikawa /amanaimages
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