将来に備えた必須3点セット【50代リフォーム:49】

私たち設計者が、将来に備えた「必須3点セット」と呼んでいるものがあります。寝室、水廻り(トイレや浴室)、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)の3つです。この3つを、できるだけ同じフロアにまとめて配置することが、いつまでも快適に過ごせる住まいづくりの鍵なのです。たとえ広い家に住んでいても、歳を重ねていくにつれて、生活の中心はこの「3点セット」に絞られていくからです。

この「3点セット」を同じフロアにまとめるのは、何も将来のためばかりではありません、ちょっと体長を崩したときなど、寝室とトイレや浴室を隣り合わせに配置しておくと、とても便利です。

いざというときには、間の壁を外せば、廊下へ出ずにトイレに行くことができます。そうでなくても、寝室にいて何か飲んだり食べたりしたくなったとき、キッチンに行きやすいのもまた便利です。

リフォームプランが決まったら、50代だからこそ、近い将来に「3点セット」を実現することが可能かどうかをチェックしてみてください。

そしてこの「3点セット」がうまく配置されていれば、歳をとっても最低限必要な機能が揃っているということですから、再び大がかりなリフォームをする手間が省けるという訳です。

「3点セット」が上下階にまたがる場合は、ホームエレベーター階段昇降機などのことも考えておくのが大切です。

【リフォームプランを将来の使い方に重ねてみる】

 

 

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©AID /amanaimages
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