玄関をバリアフリーに【50代リフォーム:76】

玄関は、家の内と外をつなぐ大切な出入口。高齢期を迎えて足腰が弱っても気軽に外出できるような玄関にしておくと、行動範囲が制限されることなく、いつまでも若々しくいられるでしょう。

見落としがちな外廻り

高齢期の安全面を配慮すると、50代リフォームでは、上がりかまちの高さを最大15㎝理想としては10㎝に直しておくことをおすすめします。
※上がりかまち=玄関の土間と床の段差に設けられる化粧材の横木のこと

これまで50年にわたり、障がい者の住宅設計に関わった経験から、車いすで出入りするのに最も無理のない高低差として「15㎝」という数字にたどり着きました。車輪は直径の1/4の高さしか越えられないそうです。車いすの車輪の直径が60㎝であることからも、整合性のある数字ということができます。この程度の段差だと、将来車いすを使う生活になっても出入りできます。

車いすが必要ない生活でも、たとえば高齢の両親が訪ねてきた際などに、負担なく出入りしてもらえます。もちろん、何十年か後のご自分にとって便利なことはいうまでもありません。

玄関のリフォームにあたっては、家の床部分を下げるのではなく、たたき部分の高さを上げると、手を加える面積が少なくてすみます。

同時に玄関ポーチの高さも上げて、たたきと続けてフラットにしてしまいます。そのときに生じる段差は、道路に面する部分にまとめてしまって階段を設置します。そうすると、将来は階段に手すりをつけたり、段差解消機をつけたりすることで、楽に外へ出かけられます。

玄関に限らず、段差はあちこちにつくらず1ヶ所にまとめてしまうのが、バリアフリーの基本です。

50代にとってバリアフリーとは

【使い続けるためのヒント】

70代のご夫婦が建てた住宅は、そここにバリアフリーの視点を組み入れています。いま50代であっても、いつかは70代になります。70代の住み手が満足しているケースを参考にしてはいかがでしょうか?

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO@八潮のシニアリノベーションより
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