階段昇降機【50代リフォーム:86】

階段の上り下りが難しくなった人のために、市販の階段昇降機を取り付ける場合があります。

ところが、いざ取り付けるとなると、いろいろ問題が出てきます。将来、階段昇降機をつけるかもしれないというときには、以下のことを念頭に置くとよいでしょう。

第1の問題は、階段の幅です。ふつう階段の幅は有効で80㎝前後ですが、座面が折りたためる昇降機を取り付けた場合でも、30㎝以上ふさがれてしまいます。

特に、曲がり階段ではレールが踏み板の方にせり出してきますので、残りのスペースがよけい少なくなり、昇降機を使わない場合の上り下りがしにくくなります。

第2の問題は、レールが最下段から飛び出すことです。廊下や室内に直接階段が接している場合は、つまづきやすく危険です。レールが折れるタイプを使うとよいでしょう。階段の登り口を50㎝ほど下げて、レールが納まるようにプランします。

また最上階にも昇降機の乗り降りに必要な平坦な部分が必要です。昇降機の中には、椅子が90度回転するものもありますので、スペースが足りない場合には、このタイプを選ぶとよいでしょう。

いろいろなメーカーで製造していますが、電源の位置や電気容量などに違いがあります。設置する場合は、工事関係者同士、よく打ち合わせをしてもらい、工事のやり直しがないようにします。

自治体によっては、助成金が出るところもありますので、事前に確認してみてください。

 

将来に備えた必須3点セット

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©GYRO PHOTOGRAPHY/a.collectionRF /amanaimages
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