色から考える健康と安全1【50代リフォーム㊴】

リフォームをきっかけに、色についてもっと興味を持ってみてはいかがでしょうか。色はあまり費用に関係がないので、遊び心を取り入れるにはよい視点です。

色は、人の心理や生理に大きな影響を与えます。赤は、交感神経を刺激し、血圧や脈拍などを上昇させます。青は、副交感神経に働きかけ、逆に血圧や脈拍を下げ、くつろぎ感を増すことが証明されています。このように色の性質を利用して、まわりの色を決めていくとよいでしょう。

たとえば、食事をする場所に暖色(赤、オレンジ、ピーチ、茶系など)を使うと、食欲が増すといわれています。ファストフードが暖色を多用しているのも、この理由によるものです。寝室や書斎など、落ちつきたい場所には、鎮静作用のある寒色(やわらかい青、青緑など)を使うのも、ひとつの方法です。

部屋の機能や雰囲気に合うように、意識して色を使い分けることで、ひと味違った自分らしいリフォームをすることができます。

色は面積によって受ける印象が異なります。面積が大きくなると、明るい色はより明るく、暗い色はより暗くなります。インテリアの色決めでは、小さな見本で選ぶと思わぬ失敗もあるので注意が必要です。

さらに、色は光の種類によって見え方が異なりますので、色選びをするときは、その色を使う場所の照明器具の下と、自然光が入るところでの印象を見比べてみてください。

また、2つ以上の色を組み合わせるときは、それぞれの色がお互いに影響を及ぼして、濃く感じたり淡く感じたりします。

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©fishpie/APV/a.collectionRF /amanaimages
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