東京藝術大学が取り組む「アート×福祉」【くらしのデザイン展2022】

2022年10月22日〜11月7日の期間に開催した「くらしのデザイン展 2022  ケアとアートとデザインと」の展示企画の詳細をご紹介しています。


東京藝術大学が取り組む「アート×福祉」

東京藝術大学は、テクノロジー、医療・福祉、地域などをアートを介して横断することで、高齢化や孤独や孤立といった社会課題に向き合い、誰もがウェル・ビーイングでいられる社会づくりに取り組んでいます。

東京芸術大学による「アート×福祉」のコーナーでは、企業や団体との協働によって生まれた新しいテクノロジーを紹介するプロダクトや作品、書籍が展示されました。

特に自動的に伴奏をする「だれでもピアノ」の演奏体験は人気を博しました。

[展示内容]

自分に合った環境でサッカーを応援できる「センサリールーム」

発達障がいと言われる方々は、大きな音や他人の中に身をおくことが苦手です。そのような人々が安心して観戦するための環境、それがセンサリールームです。公益財団法人日本サッカー協会と東京藝大が共にデザインしました。

会場にはセンサリールームの一部を再現。多くの方々に、どのような空間なのかを知っていただく、よい機会となりました。

 

指一本で弾ける自動伴奏付き「だれでもピアノ®」

東京藝大がヤマハ株式会社とともに開発。鍵盤を叩けば一音ごとに伴奏とダンパーペダルが自動で追従して、誰でもピアニストになったかのような演奏を体験できます。

障がい児教育現場や高齢者向けレッスン等で広く親しまれています。

会場では、ご希望の来場者様に実際に指一本で弾く演奏体験を楽しんでいただきました。

 

見えるを叶える、レーザ網膜投影カメラ「RETISSA NEO VIEWER」

QDレーザ社が独自に開発したビューファインダーを、ソニー製のデジタルカメラに装着。

網膜投影のテクノロジーにより、老眼や近視などの見えづらさを抱える人も、眼のピント調整機能の影響を受けずに自信の目で見て撮影ができます。

体が動くメディアアート「Bubbles(2001/2021)」

東京藝術大学古川聖研究室による「Bubbles(2001/2021)」は、自分の影の動きと投影された映像が音と重なり合うメディアアート。

美術論や、人の集まるところ、障がい者施設などへも持ち出せる、人と人をつなげるコミュニケーションツールでもあります。

展示会場では藝大生と社会人がともに学ぶ「アート×福祉」の授業をまとめた書籍もご紹介しました。

 

『ケアとアートの教室』
編集:東京藝術大学 Diversity on the Arts プロジェクト
発行:左右社

 

くらしのデザイン展 2022 「ケアとアートとデザインと」

 

 

 

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