玄関は自由な発想でつくる【50代リフォーム:74】

玄関は、靴脱ぎや出入口という機能だけではありません。玄関はこういうものだという固定概念を捨て去って、訪れた人があっと驚くような意表をつく空間に大胆につくりかえてしまうこともできます。

年中お花を丹精しているあるお宅では、リフォームの際に思い切って玄関をまるごと温室にしてしまいました。玄関のたたきスペースを細長く広く取り、壁面をガラスの温室仕様にし、訪ねてきた人はドアを開けると、いきなり温室に入るというわけです。

大切に育てている花をゲストに愛でてもらえるのは何より嬉しいこと。意表をつく玄関で、話も盛り上がります。訪れて楽しい玄関は、本当に気持ちがいいものです。

同様の考え方で、相当分のたたきスペースを取ってギャラリーにすることもできるでしょう。

また、たたき部分と上がり框から廊下につながる部分をひとつの部屋に見立ててしまえば、ドアの向こうにすぐ応接室があるというつくりにもなります。ベンチやいすと小さなテーブルを置くと、簡単なおもてなしもできるでしょう。銀行や保険会社の担当者と事務手続きをする際など、わざわざ家の中に通すまでもなく、玄関で用事を済ませられると便利です。

玄関の機能性を高める上では、新聞や郵便物をパジャマ姿で取りに行けるようなリフォームも可能です。玄関ポーチとの位置関係にもよりますが、窓の外の外壁にポストを取り付ける、植栽や壁で外からの視界を遮るなど、さまざまな方法があります。

玄関は我が家の顔

以下は、まったく別の場所に玄関をつくった事例です。

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©daj /amanaimages
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