木村眞由美『私はわたし、80過ぎてもおしゃれは続く』

最近の女性向け書籍には、イキイキと生活を楽しむ80歳代の女性の生き方や暮らし方に着目したものが増えてきました。

Good Over 80’sとも呼べる、人生の先輩の女性たち。その暮らしの哲学は、Good Over 50’sにとっても勉強になることがいっぱいです。

木村眞由美さんの著書『私はわたし、80過ぎてもおしゃれは続く』も、そのひとつ。

79歳から始めたインスタグラムにアップされる日々のファッションコーディネイトが人気となり、いまや6万人を超えるフォロワーを有するインスタグラマーに。フォロワーから「マダム」と呼び親しまれている木村さんのファッションは、「はずす」「くずす」「色で遊ぶ」の三つのルールが基本。自分が着たいものを、着たいように着る。その男前な姿勢が、若い女性からプレシニアに至るまでの人々に支持されています。

「年齢にふさわしくない若づくりは品がない」と、ばっさりとアンチエイジングを切り捨てるそのファッション哲学も、明快です。若い頃に買ったハイブランドのバッグや服、靴も、「はずす」「くずす」のルールですっかり自分のものにしているのが、さすがです。個人的には、ワッペンをペタペタと貼り付けてオリジナルリメイクしたり、裏返しにして使っているルイ・ヴィトンのバッグのアレンジに、見惚れました(ぜひ本書で該当ページを探してみてください!)。

美しいグレイヘアになってからの方がいろいろな色が合わせやすくなったと語る木村さん。実際、オールブラックから、きれいなパープル、レッド、イエローなどの原色コーディネートまで、こんなに自由に、どんな色にもチャレンジできるのかと目から鱗。グレイヘアになるのがいまから楽しみになりました。

本書は彼女のファッション哲学やシニアファッションのコーディネイトを楽しめる本ですが、その中に子育て、仕事、夫婦の話もあり、女性の生き方を学ぶこともできます。夫を亡くした寂しさからインスタグラムを始めたという木村さん、特に夫婦の思い出話には、夫への愛情が溢れています。

とにかく82歳のファッショニスタに元気を貰えること間違いなし。今日からもっとお洒落を、そして人生を楽しみたい!そんな気持ちになった本でした。

インスタグラム@kobehananoki(https://www.instagram.com/kobehananoki/)

 

書名:私はわたし、80過ぎてもおしゃれは続く
著者:木村 眞由美
定価: 1,650円(本体1,500円+税)
出版社:KADOKAWA
発売日:2019年11月07日
ISBN:9784040641331

この記事をSNSでシェアする

関連記事

公務員はなぜ認知症になりやすいのか

大人の迷子たち

東急線沿線でおなじみのフリーペーパー「SALUS」。その中で連載のエッセイ「大人の迷子たち」は、仕事...

阿部 勤『中心のある家』

建築好きな人の間では知らない人はいないという、建築家 阿部 勤さんの自邸「中心のある家」。本書はその...
【本】幸福を見つめるコピー

幸福を見つめるコピー

数々の有名なコピーを世の中に送りだしている岩崎氏の、ともすれば見過ごしてしまう日常にあるささやかな幸...